10代の男子が示談交渉で1億円以上(治療費等を除く)の損害賠償金を獲得した事案
10代の男子が示談交渉で1億円以上(治療費等を除く)の損害賠償金を獲得した事案
事故時診断:びまん性軸索損傷
後遺障害:2級
本件事故は、10代の男子が、学校から自宅への帰宅途中に道路上で普通貨物自動車にはねられ、その結果、びまん性軸索損傷等の重傷を負い、高次機能障害や片麻痺等の症状が残存した事案です。
依頼者は、症状固定後、後遺障害について被害者請求を行い、「生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、労務に服することができないもの」として、第3級3号が認定されました。
その後、依頼者は、その結果について納得がいかなかったため、異議申立てを行ったところ、びまん性軸索損傷等後に残存した高次機能障害、片麻痺等の症状について、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」として、別表第Ⅰ第2級1号が認定されました。
弁護士からのコメント
本件は、依頼者に日常生活や学校生活等において、多大な支障や制限等が出ていたため、異議申立てを行ったところ、「随時介護を要するもの」として、別表第Ⅰ第2級1号が認定されたものです。
依頼者は、その後、加害者に対して、傷害及び後遺障害に関する損害賠償を行いました。受傷内容や症状の程度等より、傷害部分については慰謝料の増額を行い、後遺障害に関しては両親固有の慰謝料の増額・逸失利益(男子年少者であることから、男子学歴計平均賃金センサス552万円程を採用し、労働能力100パーセント)、将来の介護費用(母親が67歳になるまで日額8000円、母親が68歳以降は1万5000円を採用し、生活状況等をビデオ撮影して証拠化しました)等の請求を行いました。
本件事故状況等より、依頼者側にも一定の過失責任があったものの、結果として1億円以上の損害賠償金を受け取ることができました。
本件においては、事故日から後遺障害の認定を受け示談に至るまで3年半程の長い時間を要しましたが、依頼者に残存しました後遺障害の内容、将来的なこと、ご両親のお気持ちなどを考えますと妥当な賠償金であると自負しております。