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訴訟において会社役員の休業損害として反射損害が認められた事案

訴訟において会社役員の休業損害として反射損害が認められた事案

事故時診断:頚椎捻挫
後遺障害:14級

50代男性が運転していた直進中の車両と、同一方向に走行していた加害車両が転回しようと右折して被害車両の側面に衝突した事故。被害者は、頚椎捻挫後の神経症状により後遺障害等級14級と認定されました。
被害者は会社役員でしたが、役員報酬は減額されていないことから被害者自身には休業損害は生じておらず、その結果、後遺障害逸失利益も任意交渉では損害として認定されませんでした。しかしながら、被害者が役員を勤める会社の反射損害が発生していること、会社の売り上げが減少しているため会社の固有損害が発生していることを主張して会社の損害(間接損害)を訴訟において請求したところ、本件事故がなければ確保できていた利益について蓋然性が認められました。

被害者自身の損害
提示金額 増額 訴訟後
過失割合 20%   0%
後遺障害逸失利益 0万円   約210万円
後遺障害慰謝料 110万円   約150万円

会社の損害(間接損害)
提示金額 増額 訴訟後
反射損害 0万円   約170万円
固有損害 0万円   0万円(因果関係認定されず)

弁護士からのコメント

会社役員の休業損害については、保険会社から「役員なので休業損害は発生しない」と主張されることがしばしばあります。確かに、役員報酬というものは、全額が労働の対価ではないこともあり、事故前の役員報酬全額を基礎として休業損害を算定することが不適切な場合もあります。しかし、会社役員といえども、様々なパターンがあり、サラリーマン的役員で報酬全額が労働の対価というケースもあります。中には、事故により役員としての仕事ができなくなったため役員報酬を減額されるケースもあります。
また、会社役員としての仕事ができないにもかかわらず、会社が役員報酬全額を支払う場合は、少なくとも役員の労働部分の対価を会社が得られていない点で損害が発生しています。これを会社の反射損害といいます。本件は、会社の決算書等詳細な証拠を裁判所に提出し、反射損害を認めてもらった事案となります。